全国的にも評価の高い高能力な乳牛を作出

1.全国で55位の能力と評価されました。
 畜産研究所酪農研究部で飼養している マウントヒル ライスクレスト トロル号は、「牛乳を生産する能力」と「丈夫で長く牛乳を生産出来る体型」の総合的評価成績(総合指数と呼んでいます)で全国55万頭のうち55位、都府県21万頭のうち5位にランクされました(平成16年2月9日公表)。
 乳用牛の能力評価は、独立行政法人家畜改良センターが能力検定事業に参加している乳用牛の産乳成績を評価し、年4回発表されます。
 特に上位100位までの乳牛は「乳用種雌牛評価成績総合指数上位100位」として公表されます。
 トロル号は現在全国で飼育されている平均的乳用牛より、一年間の乳量で1,797Kg多く生産し、132,205円収入を増やすことが出来る乳牛であると評価されました。
 トロル号のような乳牛を揃えることにより、40頭規模の農家なら年間500万円以上の収益増が見込まれることになります。

2.酪農研究部の研究の成果です。
 畜産研究所酪農研究部では、平成8年度から県内酪農家の牛群改良を支援するため、乳牛の改良先進国である北米から受精卵を導入し、基礎雌牛を生産しました。
 この基礎雌牛を活用し、雌雄産み分け等バイオ技術を活用し高能力乳用牛群を作出する研究を実施しています。
 この研究により所内の牛群(経産牛47頭)は、1頭あたり10,000Kg/年を超えており、トロル号はその成果を象徴する1頭であります。
3.初産の検定成績
乳 量:10,371Kg(305日実乳量)
12,486Kg(305日補正乳量)
乳脂率:3.6%  蛋白質率:3.5%  SNF率:9.1%