脱臭装置廃液は即効性の窒素肥料として利用できる。
 
岐阜市にある堆肥処理施設(エコプラント椿)の脱臭装置から排出される脱臭廃液は、窒素濃度約8%の硫安溶液に近い液体です(表1を参照してください)。この液体を原液のまま牧草栽培の肥料として利用できないかを検討しました。その結果、窒素量で10a当たり27kg以下であれば牧草は良好に生育することが確認できました(表2を参照してください)。
 また、<図1>に示すような構造の散布機を試作して、廃液の原液を<写真1>のように生育途中のイタリアンライグラスへ条散布しました。廃液と同じ窒素量(約6kg/10a)を化学肥料で散布した慣行法と比較しましたところ、一番草の乾物収量や品質は<図2>に示すように差がありませんでした。