平成16年2月13日(金)

平成15年度第2回e!プロジェクト飛騨牛部会が開催されました

財団法人ソフトピアジャパン、NECエンジニアリング、岐阜県畜産研究所、飛騨ミート農協連、食肉流通業者ら19名が参集し、平成15年度第2回e!プロジェクト飛騨牛部会が岐阜県畜産研究所で開催されました。このなかで、牛肉のトレサビリティについてIPv6およびRFIDタグを用いた新たな手法の実証試験を行います。県内で生産された安全な牛肉についての生産情報や流通情報を生産者から消費者へ伝達する実験です。
 このプロジェクトの目的は次世代インターネットプロトコルであるIPv6を用いて、近い将来実現しそうな情報社会を提案して、国民を「びっくり」させることです。
 BSEや高病原性鳥インフルエンザが発生し、安全な畜産物の供給が求められています。岐阜県ではカウベルによって岐阜県内で生産されている牛の戸籍情報を公開しています。私たちはITを農業分野で活用することを目的とし、新たな技術を使っての実証試験として「飛騨牛のトレサビリティ」について取り組みます。

 この会議で、「岐阜県インターネット放送局」編集の「牛の人工授精」および「牛の分娩」を上映して、肉用牛の研究分野ならびに肉用牛生産現場でのITの活用方法について検討しました。牛の人工授精やお産シーンをみるのが初めての出席者も多く、ITの専門家も「びっくり」でした。
 出席者らは「編集されたビデオはたいへん参考になりました」と好評でした。口頭ではなかなか伝わらない牛の生産現場の様子を、映像を活用することでよくわかりました。岐阜県インターネット放送局のURLはつぎのとおりです。http://www.pref.gifu.jp/gib/index.htm

※e!(イービックリ)プロジェクトについて
 政府の掲げた「e-JAPAN計画」や、IT戦略本部の設置などさまざまな計画が進められています。その一方でこの計画にはITの主導的役割である民間の活力が不可欠であるとともに、国民各位のITに対する理解が何より重要です。そこで、2005年に実現される世界最先端のIT国家の姿を国民のみならず世界に広く提示し、国民のITに関する理解の増進、最先端技術の実用化、我が国ITの世界へのアピールを行うためのショーケースとして、官民の総力を結集して実施します。
※IPv6(アイピーブイシックス)について
 現在のインターネットは、TCP/IPと総称される通信規約群に基づいて通信するという約束で成り立っています。規約群の中でもっとも重要な役割を果たしているのが IPです。IPは、インターネット上の住所となるアドレスに基づいてデータをあて先へ届けるプロトコルです。インターネットが誕生してから今日まで使われ続けてきたのは、4番目のバージョンであることからIPv4といいます。IPv6は、このIPv4の後継バージョンとして開発されました。IPv6の最大の特徴は、使えるアドレスが大幅に増えたことです。

※RFID(Radio Frequency ID)について
 RFIDタグは無線IDタグのことであり、その名の通りモノに取り付けて使う荷札(タグ)です。無線により情報の読み取り、書き換えが可能なタグでありバーコードに比べ多くの情報量を格納できます。

カウベルについて
 岐阜県内で生産されている牛の戸籍情報を公開します。飼養農家、飼養牛の品種、性別、生年月日、生産地、飼料内容などを調べることができます。